杭州2日目

firecat2010-06-04

朝、目を覚ますと、窓の外から拡声器を通した中国語が聞こえてくる。ホテルの前に客が集まって太極拳をやっているらしい。鳥の鳴き声もよく聞こえる。日本ではあまり耳にしない鳴き声であるようだが、よくわからず。ホテルのレストランにて朝食。バイキングだが種類が多く、どれを選んでよいのか迷う。こういう時は、最初から順にすべてを少しずつ食べるのがよい。食べてみると、スープも含め、全体的に甘い。この地方の料理の特徴か。とはいえ、学会の朝食としてはまれな充実ぶり。お茶がないので、筆談で聞くと、有料だという。20元。

食後、学会(Modernism and the Orient)のレジストレーション。参加費を日本円で払う(15,000円也)。大会プログラムの印刷版をもらい、中を見ると、発表のプロポーザルがすべて印刷されている。字数を大幅に越えたものを送った人もいるのだな。ヴェニスの先生は残念ながら欠席の模様。今日は浙江大学の院生の皆さんががんばっていて、フロントでの通訳もしてくれる。(涙が出そうなほどありがたいホスピタリティーである。)皆さん、英語もよくできる。一人はヴァージニア・ウルフの研究をしている M1 だというが、英語の運用能力も高い。こういう人たちが後々教職についていくのだろう。文学・文化を研究し、なおかつ言語の運用能力も高い人を育成し、教育現場に送るという制度が、この国ではまだ生きているらしい。長い目で見ると、こういう制度が質の高い高等教育を維持するのだろうと思う。部屋に戻り、メールを読み、返事を書く。訃報あり。これは電話だと思い、部屋から試みるがどうもうまくいかないので、フロントに降りていき、院生の一人に通訳を頼んで問い合わせると、国際電話を使うには、最初に200元の手数料を払う必要があるのだとか。手数料を払い、部屋に戻ってしばらく試行錯誤した後、ようやくつながる。

その後は夕方までメール作業、翌日以降の準備など。6時に学会参加者が集合して、キックオフ・ディナー。EP の国際学会で知る顔が多い。カナダのネット雑誌に記事を書いているという人、彼女とともに洛陽の大学で教えているという中国人の先生、オリエンタリズムについてのアンソロジーを出版したばかりだというドイツからの参加者、自分のセッションの司会の先生らとテーブルをともにして、中国のメディアの話、洛陽の建築ラッシュの話、杭州から上海までの交通手段の話など、いろいろお話する。その後、司会を仰せつかったセッションで発表される方々を探す。そのうちの一人と会えたが、聞けば、明日は中国語で発表する予定ですとおっしゃる。あれあれ。司会は変わってもらったほうがよいか、という気もしたが、今さらどうこうしても仕方がない。シャワーを浴びて、寝る。

(今日の1枚はホテル内レストランのバイキング用料理トレイ。よく見えないかもしれないが ...。)