アメ文全国大会

学会初日。昨日飲んだので、今日は二日酔いで動けずかと思ったが、意外に早く目が覚めた。5月に来たときに入ったサンマルクカフェを見つけ、そこでコーヒーとデニッシュ?を食べ、その後ちょっと仕事。それから、地下鉄乗り場まで移動して(案外遠かった)、地下鉄に乗る。前日遅くまで飲んでおられた(と後で聞いた)同業の先生にお会いしたので、車中、あれこれお話しする。まもなく会場の北海学園大学へ。ブログを読ませていただいている H. 先生が今回の大会運営の元締めである。開会式に続き、そのつもりはなかったが、結局4件の発表を拝聴。(プログラムはここ。)最初の発表はハーストン作品の障害のある登場人物に着目するもので、障害研究との関わりからも興味深い内容だった。2番目の発表は30分の発表時間に慣れていないということのようで、少し面食らったが、大きな研究対象に取り組んでいることは理解した。いつか大きな研究成果を見せてもらえるのだろうと思う。今後に期待。3番目はロングフェロー、ヴォーヒーズ、フォークナーの作品に見られるエヴァンジェリン表象について論じるもの。情報量豊富で、刺激的な発表。盛りだくさんの内容だったので、聞いている方が体力負けしたかも。後日、文章も読ませていただきたいもの。(エヴァンジェリンと言えば、自分のような世代には、ザ・バンドの “Acadian Driftwood” と “Evangeline” であろうと思うのだが、あまりよく知られていないのかもしれない。)最後の発表は「時間の蓄積」という視点からパウンドとスナイダーをつなぐもの。力点はスナイダーに置かれていた。作品解釈の上でも貴重な示唆を与える発表で、”Piute Creek” などの詩の再読を促すものだった。

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研究発表終了後、地下鉄で全日空ホテルまで移動。学会の懇親会。多くの出席者を得た、よい懇親会であった。北海道支部長(H. さん)のスピーチもなかなか立派であった。終了少し前に失礼して、タクシーですすきのへ。90年代に実施した読書会つながりの皆さんに合流する。読書会開始から20年なのだという。なんと、ボストンからかけつけた人もあり、1ヶ月前のシーフードのメンバーの再開ともなった。お世話になった先生に、アメリカで買ってきたというトウェインの人形とモンローのノートブックの記念品を贈呈。そのうちにフォークナー関係の重鎮の先生もおいでになった。よい店で、日本酒を堪能したが、10時閉店だというので、早めの散会。ホテルに帰られる皆さんとお別れし、残った少人数で近くの寿司屋(西鶴)へ。ちょっと贅沢なネタを、盆と正月がいっしょにきたようだ、など呟きながら賞味する。