Canzone

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エズラ・パウンド(小野正和, 岩原康夫訳)『カンツォーネ』書誌山田、2014

タイトルは『カンツォーネ』だが、『突き返し』(Repostes)の訳も収録されている。この頃に書かれたパウンドの短詩は数が多いので、なかなか頭に入らないところがあるし、パウンドの読者は、新しい詩に気を取られて、『カンツォーネ』収録の、どちらかというと伝統的な詩型で書かれた詩を不当に過小評価してしまう傾向があるのかもしれない。この新翻訳(といっても1月に出版されたものだが)に導かれながら、再読したいもの。巻末の解説「『突き返し』について――パウンド工房(四)」は、出版の経緯を含め、情報量が多く、勉強になる。