桃巌寺

天気はよいが、寒い日。午後、今日は学内のあまり訪れることのないエリアを歩く。昔は川が流れていたという道を進んで、ガマ(?)の生い茂る小さな池へ。昔はここに水鳥がいたと思うが、もう鳥は寄りつかないのだろうか。農場を抜けて、さらに進んでいくと、知らぬ間に新しい建物が建っていた。あまり人がいない静かなエリア。集中して研究ができるに違いない。キャンパスの外を出て、裏道を歩く。新築とおぼしき家があちこちに建っている。少し歩くと、しばらく前に学会の忘年会で使った本山のイタリアンの前へ出た。それからいったん広い道に出てから桃巌寺。ここも久しぶり。池をちらりと眺め、それから竹林の脇を降りて、緑の大仏の前へ。金色の目に見下ろされているようで落ち着かず。緑色になった当初は違和感を覚えたが、いまはもう慣れた。織田信行(信長の弟)が父信秀のために建てた曹洞宗の寺で、もとは末盛にあったのがここへ移されたのだという。こうした場に来ると落ち着くのは、長い時間を経て自分の中に染みついた文化的特質への親近感というようなもののせいなのだろう。